独立後の確定申告で悩む経費計上

IT系フリーランスは、その他の業種のフリーランスと同様に、租税公課、地代家賃、水道光熱費、書籍代、交通費、接待費、広告宣伝費、消耗品などを確定申告の際に経費として計上できる。パソコンとネット環境があれば仕事ができるIT系のフリーランスの経費として重要なのは、プロバイダ料金、ドメイン代、サーバー代などの通信費と高価なパソコンやOA機器などの減価償却費になる。

IT以外の業種の一般的なフリーランスも、パソコンとネット環境はHP制作や収支計算など事業に大抵必要であり、家事按分した経費として一部だけなら計上できる。
しかしIT系フリーランスはHP制作や収支計算のほかにもシステム開発、ソフト制作、webデザイン、記事作成など仕事でパソコンとネット環境を使う比率は高いので、パソコンとネット環境の費用の大部分を経費として計上しても税務署から認められやすい。
逆に営業や外回りがなく、自宅でネットから受注していることが多いのでIT系フリーランスは接待費の額が多いと税務署から内容について問われることもある。

一般に他業種で認められない項目については、IT系だからといって特別に認められるかどうかは不明なので注意が必要だ。
例えば、パソコンに向かう時間が長いIT系フリーランスの中には、パソコンの画面から放出されるブルーライトで目を傷めないようにブルーライトカットの眼鏡を購入して使用している者がいる。これは明らかに仕事用と言えるが、一般に眼鏡自体は経費として認められないので気をつけたい。